2014-10-31

都ホテル大阪(現シェラトン都ホテル大阪)/村野藤吾

竣工当時、「都ホテル大阪」として設計・建築された村野藤吾の最晩年の作品、遺作のひとつにもなった「シェラトン都ホテル大阪」は、大阪・上本町に集中する村野作品の代表作である。
このホテルの設計を終えて着工した年の1年7ヵ月後に世を去った村野は、最期の日まで事務所の担当者と打ち合わせをしていたという。

ファサードの特徴は、穏やかに波打つ大壁面だ.

エントランスへのアプローチには大きな波、曲線が描かれている。

地下駅のための給排気塔の造形は圧倒的だ。低層部を支える列柱のように見えるが、構造上、柱の機能はない。

隣接する近鉄上本町ターミナルビルも彼の設計だが、ターミナルビルとこのホテルは連結していて、その結合部のデザインは、村野好みを要約するかのようなものに仕上がっている。

大阪市天王寺区上本町6-1-55
設計:村野藤吾/村野・森建築事務所
竣工:昭和60年(1985)
施工:大林組・大日本土木・近鉄上本町JV
構造:RC造、地上21階・地下2階

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