義経千本桜-道行初音旅
延享四年(一七四七)十一月大坂竹本座初演の「義経千本桜」は、源義経の都落ちの謎と平家一門のその後を描く全五段の時代物です。四段目の「道行初音旅」は、静御前が愛する源義経の元へ向かう道のりを描く趣向です。静の舞は白拍子(男装で歌舞を演じた女芸人)ならではの舞で、護衛役の佐藤との連れ舞、忠信が語る八島の戦物語が繰り広げられます。この忠信の振る舞いに奇妙な点があるのは、静が義経から賜った鼓を慕う、神通力を得た狐が化身したものだからです。花盛の吉野山を背景に、はなやかで豪快な語りと三味線の演奏で、道行物の醍醐味が味わえます。
-平成27年「初春文楽公演」パンフレットより
国立文楽劇場開場30周年記念
第1部(午前11時開演)
花競四季寿(はなくらべしきのことぶき)-万才・海女・関寺小町・鷺娘
彦山権現誓助剣(ひこさんごんげんちかいのすけだち)-杉坂墓所の段/毛谷村の段
義経千本桜(よしつねせんぼんざくら)-道行初音旅
第2部(午後4時開演)
日吉丸稚桜(ひよしまるわかきのさくら)-駒木山城中の段
冥途の飛脚(めいどのひきゃく)-淡路町の段/封印切の段/道行相合かご
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